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東急沿線と東急リゾートタウン蓼科で犬と二拠点生活

別荘購入まで-その7 ホームインスペクション

 ホームインスペクションなるものは世の中でどのくらいの人が理解しているのでしょうか?わたくしは、わかっておりませんでした。

www.eloupe-teoria.com

 一般的な話は、上に載せた記事で分かりました。一般的に住宅の売買自体が人生でそう出会うものではありませんし、住宅を賃借することもそう多くはないとで、日常生活ではあまり聞かない言葉だと思います。ただ、我が家には不動産物件検索オタク*1がおり、この界隈の話題についていける状況でした。はっきり言えば、好奇心でやってみました。
 大体どのサイトを眺めても、買い手側としては、「申し込み後、契約前」がベストタイミングと言います。その通りだと思いますので、申込時にやってみたい旨を担当の方にお願いしてみました。
 申し込んではみましたが、建物自体は使用中だったので*2 その後片付け等に時間が取られるということもあり ホームインスペクションをやってもらうための時間*3には余裕がありました。
 グダグダ長く書きましたが、やってみた感想を述べてみます。なお、サラッと書きますが、申し込みをした物件は、傾斜地、木造ルーフィング葺平屋建てのものです。

 業者について

 今回は東急リゾート(不動産会社)にお願いしたところ、東京の会社にお願いすることになりました。相場と比べて高くついたのは交通費の分だな…という感じです。相場が5~6万円と言われているようですが、8万円の見積もりが出てきました。ホームインスペクションは、どちらかと言えば売り手側が行うほうが妥当な診断が出る気がします。売りたいから検査する、ということになると、検査の手抜きをすれば、売買後に問題が出たら検査したほうの責任になりそう*4ですし、無駄に修理の見積もりが出されるということもないと思うのです。今回は、不動産会社にお願いしたので、そういった意味では売り手に近いところからの依頼となり良かったのではないかと思います。
 ただそんなことは考えてもいなかったのですが、今までにも何度か記事に出した友枝さんのようにアドバイザーを持つ形での物件探しだったり、購入した後のリノベーション業者が決まっているようだと、そちら関係でやっていただいたほうが何かと手間がかからないですし安心できると思います。我が家でもリノベーションをしたいと考えているので、このあたりは失敗したな、と思っています。また交通費の観点等、地元の業者を探してみるのも良いと思います。我が家で土木の神と言われる、”武田信玄公”の伝統を受け継ぐ山梨県の業者(旅行をしていると、原発で潤っていた福島県と知恵を出しまくっている風情のある山梨県の道が素晴らしい気がするのです)を探してみればよかったかな、なんて思っています。

内容について

 見積もりが出た時点で、報告書等の書式例が見れたり、何が出てくるのかを確認するすべがインターネット含めありません*5でした。ホームインスペクションは、基本的に目視で、屋根、外壁、内壁、天井、床、小屋裏、床下などの劣化状態を診断するので、報告書を見ると、私も見た、というものが多かったです。我が家には、キャンプ場の施設運営ボランティアなんてものをやっていたものがいて、そこの現地管理人さんに無駄に鍛えられてしまった*6ので、報告書を見ながらこれは自分でもできたんじゃないだろうか…とぼやいておりました。
 これを含めて、見積書が少々あまく、機材等を持ち込むと10万円くらいからみたいな情報を考えると、もしかして値引きしてくれた?とか思ってしまったのがいけないのであって、何が出来て、値段がいくらなのか、というような一覧表があって、自分たちで依頼事項を決めていくような感じが良かったな、と思っています。

立ち会いについて

 せっかく専門家の方がいらっしゃって、目視とはいえ点検してくださるので立ち会いながら話を聞けるものならば補修方法等聞けばよいと思います。我が家では、立ち会いませんでしたが、ちょっとした失敗だったな、と感じています。

報告書について

建物状況調査兼既存住宅個人間売買瑕疵保証検査 報告書

 いただいた報告書には、「建物状況調査兼既存住宅個人間売買瑕疵保証検査 報告書」とあります。正直、ちょっと物足りませんでした。専門家とはいえ、目視による調査なので、そんなものは見れば分かると思ってしまいます。立ち会いの項でも触れましたが、こちらとしてはそれはどの程度問題になるもので、予算含めどうすれば良いのかを知りたいわけでそういった意味での上記の項目での反省点になるわけです。

重要事項

さて、内容を見てみますと、まず表紙になっている「建物状況調査の結果の概要(重要事項説明用)」では、劣化自称等について 有・無・確認できない の3つにチェックが入るようになっています。<構造耐力上主要な部分に係る調査部位>では、外壁及び軒裏に劣化事項がありました。*7<雨水の侵入を防止する部位に係る調査部位>では、外壁・内壁に劣化事項がありました。*8

調査結果

 この後の「建物状況調査結果」*9には、一番上に「目視確認の有無(目視確認が実施できた・目視確認が実施できなかった、の2項目)」と「目視できた範囲(全て又は殆ど確認できた・過半の部分が確認できた・過半の部分が確認できなかった・ほとんど確認できなかった・まったく確認できなかった、の5段階)」があります。
 大項目は「A.雨水の侵入を防止する部分の雨漏り」「B.建物の構造耐力上主要な部分の腐食」「C.シロアリの害」「D.給排水管・排水桝の故障」の4つで、このうちAとDにチェック事象が有という結果でした。

屋根

 目視は出来たけど、過半の部分が確認できなかった、とのことです。軒下含め見える範囲ではあまり問題がないとのことでした。破風板が木製ですが、隙間、腐朽がみられるとのことで、考えないといけません。

外装

 目視は出来たし、過半の部分が確認できた、とのことです。高い場所もあるので、全て又は殆どと言えないことは理解できます。一部に著しいひび割れとシーリング材の破断等があったとなっています。金属製のサイディングだと思っていたのですが、ひび割れということは窯業系サイディングだったのかな…。

バルコニー

 目視は出来たし、過半の部分が確認できた、とのことです。これは少々高いところもあるとはいえ、全てでないのがどこなのか理解に苦しみます。防水層の著しい劣化と水切り金物等の不具合があるとのことです。
 外装はともかく、資金力のない我が家は外構についてはDIYになる可能性が高く、いずれ記事にすると思っていますが、バルコニーには下に降りる階段がついており、その踊り場の木がわりとスカスカになっている気がします。これが壊れて、被害が出たら今年中くらいなら保証してくれるのかしら?

室内

 ここが最初に疑問の出たところで、天井裏の欄に目視確認が実施できなかったとあったり、内装は全部確認できたとなっていますが食器棚とか冷蔵庫の裏とか見たのかしら?とかが疑問だったわけです。内装は問題ないとのことでしたが、キッチンにはいろいろ問題が噴出するのがお約束だと思っていますので、食器棚とか動かしたらやばいの出てきそうだな、と思っています。室内の傷みはたいそう少なく、バルコニー出口付近の床等が傷んでいるのが気になるくらいです。結露でしょうかね。

 基本的に、買うことは決めており、購入後にどうリフォームしていくかを考えるために、いっちょやりますか!とやりました。目で見える問題点は、専門家から見ても問題点だったということが分かりました。ちなみに見えない問題点は専門家の人が見ても、見るだけではわからないということが分かりました。とはいえ、報告書で問題点がまとまったので、購入後はこれをもとに、どう手を入れていくのか考えていきたいと思います。

蓼科湖から八ヶ岳方面を望む

蓼科湖から八ヶ岳方面を望む

 

*1:各社の物件をインターネットで眺めまくるだけです

*2:別荘なので居住中というわけではありません

*3:我が家にとっても定住するための不動産ではないので時間の余裕がある気がします

*4:法律的にはともかく道義的には「問題のない物件だったと聞いています」と責任を取ってもらえそうです

*5:あくまでも個人的な経験で、見積もりを出してきた会社の話です

*6:伝統的に来客応対や簡単な掃除等をすればいいはずのボランティアだったはずです

*7:基礎、土台及び床組、床、柱及び梁、バルコニー、内壁、天井、小屋組、(蟻害)、(腐朽・腐食)は劣化事項がなく、配筋調査とコンクリート圧縮強度には二重線が入っています

*8:こちらは二重線の入った事項はなく、劣化事象等無なのが、軒裏、バルコニー、天井、小屋組、屋根です

*9:実はここの内容を見て、疑問に思ったことを質問してみたら、報告書の訂正版が送られてきて、どうも目視だけでもキチンと見ていただいてないのではないか、という疑惑が我が家には渦巻いておりますが、社会勉強だったとしておきますが、訂正版があったということを残しておきます